「シン・エヴァンゲリオン劇場版」を観た感想

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昨日、シンエヴァを観てきた。

Qを見た後、その続きがどうなるかとても不安だったが、見て良かったと思う。

この記事ではシンエヴァを見た感想を書いていくが、思いついたことを羅列して書いていくので全体としてまとまりがなく、また間違いや記憶違いがあるかもしれないが、あくまで個人ブログの記事ということでご容赦願いたい。

注意!内容に関するネタバレを含みます

「エヴァ」を完結させてくれたことに感謝

「シンエヴァ」に対する一番の気持ちは、なんと言っても「エヴァ」という作品をきちんと完結させてくれたことに対する感謝だ。

自分はTV版や旧劇場版にリアルタイムで触れていたわけではないが、後にレンタルビデオで借りて休みの日に、1日か2日でTV版から旧劇場版まで一気に見てしまうくらい「エヴァ」という作品に引き込まれた。

しかしTV版も旧劇場版も終わり方が自分の中でうまく消化できず、終わったという感覚が持てなかった。

作品自体に魅力がなければ駄作と切って捨てることが出来たのだろうが、作品自体が自分にとって魅力的であったためにそうすることが出来ず、モヤモヤする感覚を残すことになってしまった。

Qの中でアスカが「エヴァの呪縛」という言葉を使っていたが、自分自身が「エヴァの呪縛」に囚われているのだと感じた。

「エヴァの呪縛」に囚われていた視聴者はおそらく他にも大勢いたのだろうし、また庵野監督自身も視聴者とは別の意味で「エヴァの呪縛」に囚われていたのだと思う。

「シンエヴァ」には、そんな「エヴァの呪縛」に囚われた人々を解放する意図があったと感じたし、自分は「シンエヴァ」を見たことで「エヴァの呪縛」から抜け出すことが出来たと思う。

独自のキャラクター性を獲得したアヤナミレイ(仮称)

前半の個人的なハイライトは第三村で様々な体験をするアヤナミレイ(仮称)。

Qでは何だかよくわからないキャラクターという印象だったけど、ネルフの外で初めて目にする様々なものに興味を示すアヤナミレイはとても可愛く思えた。

第三村での周りの人々との交流や様々な体験を通して社会性や人間性を獲得していき、第三村に自分の居場所を見出すよになったアヤナミレイは、綾波レイと全く異なる独自のキャラクター性を獲得したと感じた。

少なくとも自分は綾波レイとは違うキャラクターとしてアヤナミレイのことが好きになった。

Qを見たときには全く想像もしなかったことだ。

また作品の主要人物ではない村人とたちとアヤナミレイの交流は、これまでの「エヴァ」ではあり得なかったことで軽く衝撃だった。

「エヴァ」ではTV版、旧劇場版、そして破〜Qにおいても、主要キャラクターが名前を持たないようなキャラクターと交流するシーンが排除されてきた。

少なくとも自分の記憶する範囲ではそんなシーンはなかったと思う。

しかし「シンエヴァ」ではアヤナミレイとモブキャラと言える村人との交流がかなりの尺を使って描かれていた。

これまでの「エヴァ」のキャラクターではあり得ないシーンが描かれたことも、アヤナミレイが綾波レイとは違うキャラクターだと感じた一因だ。

見たかった「エヴァ」が見れた

「シンエヴァ」で良かったのは、見たかった「エヴァ」が見れたこと。

特にシンジが自分の引き起こした結果を受け入れて、その上で再びエヴァに乗ることを決断した姿を見ることが出来たのは良かった。

TV版や旧劇場版でモヤモヤが残ったのは、多分シンジのこの姿を見たかったけど見れなかったからなんだと思う。

成長したシンジを見ることが出来て、自分の中で「エヴァ」が完結した。

シンジの行動の責任を引き受けるミサトさんも良かった。

TV版では周りの大人が中学生のシンジに対して責めるような言動が多かったように感じていた。

だから大人として責任を引き受けるミサトさんが見れて良かったと思う。

あとはシンジとゲンドウの親子の対話。

TV版や旧劇場版では親子の関係にほとんど変化がないまま終わってしまった感じがあったので、過去の作品で出来なかったことをやってくれたのは良かった。

ただゲンドウの独白はいらなかったかなと。

言ってる内容はTV版の時点で大体推測できてたことだったので、改めて本人から自分のダメっぷりを語られるのを見て、ちょっとゲンドウが可哀想になった(笑

「ラーゼフォン」と重なる終盤の展開

ゲンドウが“調律”という言葉を言ったこともあって、最後の方は「ラーゼフォン」がどうしても頭から離れなかった。

初号機対第13号機とアヤトゼフォン対クオンゼフォン、主人公の意思によって再構築される世界など、終盤の展開に「ラーゼフォン」と重なる部分があったこともあるだろう。

「ラーゼフォン」自体が「エヴァ」の影響を受けたと思われる作品だけど、最後の方の展開を逆輸入したのかなとも思った。

庵野監督が「ラーゼフォン」を見たかわからないけど。

渚カヲル=碇ゲンドウ

このことに岡田斗司夫ゼミの動画を見るまで気がつかなかった。
※渚カヲル=碇ゲンドウについての言及は、動画の26:30頃から

第13号機がなんかカヲルくんっぽいポーズとってるなと思ったけど、なぜかそのままスルーしていた。

渚カヲル=碇ゲンドウの事実より、そのことに気づかなかった自分に驚いた。

「エヴァ」という作品の根源

マイナス宇宙での初号機と第13号機の戦闘。

特撮セットのような場所で行われ、舞台裏まで見える場面もある。

これらのシーンはパロディやオマージュのようなものだと思って見ていたが、見終わってしばらく時間が経って、それだけではないような気がしてきた。

アニメで特撮的な表現をすることに対する庵野監督の執着のようなものが、「エヴァ」という作品の根源なのではないか、そう思うようになった。

「エヴァ」はTV版の頃から、特撮的な要素が入っていることが指摘されていた。

それは庵野監督の特撮作品に対するオマージュやリスペクトとして、作品に取り入れたものだと思っていた。

しかしむしろアニメで特撮的な表現をしたいという欲求が「エヴァ」という作品を生んだのかもしれない。

最後に

単純なアニメとしての面白さで言えば序や破の方が面白かったと思うが、「シンエヴァ」自体の作品の満足度も決して低くないし、繰り返しになるが「エヴァ」をいろんな意味で完結させてくれたことが何より良かったと思う。

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シン・エヴァンゲリオン劇場版
新たな劇場版シリーズの第4部であり、完結編。ミサトの率いる反ネルフ組織ヴィレは、コア化で赤く染まったパリ旧市街にいた。旗艦AAAヴンダーから選抜隊が降下し、残された封印柱に取りつく。復元オペの作業可能時間はわずか720秒。決死の作戦遂行中、ネルフのEVAが大群で接近し、マリの改8号機が迎撃を開始した。一方、シンジ、アス...

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